2013年10月23日
40年以上前の缶詰(Turkey Loaf)
こんにちは、パイル二等兵です
今回はベトナム戦争を代表する米軍レーション(戦闘糧食)・MCIをご紹介致します
とその前に、米軍レーション基礎知識を・・・
第二次世界大戦(以下:WWⅡ)当時の米軍レーションは以下の通り。 ※これが全てではありません
Aレーション・・・基地の食堂で出される食事(学校の給食的存在)
Bレーション・・・陣地で出される食事(現地調理もしくは基地から運搬)
Cレーション・・・戦地で兵士が携行する糧食(缶詰タイプの戦闘糧食)
Dレーション・・・非常時用の高カロリー携行糧食(飴やチョコレートなど)
Kレーション・・・小型・軽量化された携行糧食(WWⅡで最もポピュラーな戦闘糧食)
A~Dは単純にアルファベットを順番に付けただけです。
Cレーションの「C」はCOMBAT(戦闘)の略で、
戦闘糧食=Cレーションと言う情報をたまに耳にしますが、それは当然間違いです。
Kは開発者アンセル・キーズ(Ancel Keys)博士の頭文字を付けた・・・は嘘です。
本当は既に存在していた携行タイプの戦闘糧食Cレーション・Dレーションの
「C」・「D」の発音と音声学上区別のつきやすい「K」が選ばれただけ、と言うのが真相です。
WWⅡ時のCレーション(U.S. ARMY FIELD RATION C)はその後改良され、
朝鮮戦争時にはRCI(RATION, COMBAT, INDIVIDUAL)、
そしてベトナム戦争時にはMCI(MEAL COMBAT INDIVIDUAL)へと変遷していきます。
私の思い込みで嘘情報が入っているかもしれませんので、
お気付きの方は御指摘お願いします!!
七面鳥のミートローフ

制式名:MEAL, COMBAT, INDIVIDUAL Turkey Loaf B-1 UNIT
製造国:アメリカ合衆国
製造年:1975年以前
サイズ:15.2×12.1×7.9cm(外箱) ※中身のサイズは別記
ベトナム戦争を代表する米軍レーション(戦闘糧食)・MCIです。
MCIは1958年~1980年に米軍で採用されていた戦闘糧食で、
年代によりメニューは若干変わりますが、基本的には12種類あります。
一食は以下の6つのアイテムで構成されています。
①B UNIT(BREAD)・・・主食である小麦系焼き物(ビスケット、クラッカー、クッキー)の缶詰
②M UNIT(MEAT)・・・メインディッシュである肉類の缶詰 ※ツナもあり
③D UNIT(DESSERT)・・・デザート(フルーツ、ケーキ、パン)の缶詰
④SPREAD・・・B UNITに塗る塗り物(ジャム、ピーナツバター、チーズ)の缶詰 ※①に同梱の場合あり
⑤ACCESSORY PACK・・・コーヒーやトイレットペーパー、タバコなどの小物 ※タバコが無いものあり
⑥SPOON・・・プラスチック製の使い捨てスプーン
基本的には6つですが、④が②に同梱された5つ構成の物も存在します。 (今回紹介する品も5つ構成)
メニューによる違いなのか、年代による違いなのか、製造会社による違いなのかは不明です。
⑤に入っているタバコは健康上の問題から1975年以降廃止されました。
各種缶詰(B,M,D UNIT)

続いて各種缶詰のご紹介です。
主食(①)であるB UNITはB-1タイプです。
中身はクラッカー、キャンディー、ピーナツバターとなっており、塗り物(④)が同梱されています。
缶のサイズは直径7.5cm、高さ8.8cm。
肉類(②)であるM UNITはTURKEY LOAF、つまり七面鳥のミートローフです。
ミートローフとはアメリカの家庭料理で、オーブンで焼いたハンバーグみたいなものです。
缶のサイズは直径7.5cm、高さ5.5cm。
デザート(③)であるD UNITはPEARS、つまり洋ナシです。
缶のサイズは直径7.5cm、高さ5cm。
その他の付属品

アクセサリーパック(⑤)の中身は、
タバコ、マッチ、ガム、トイレットペーパー、インスタントコーヒー、粉ミルク、砂糖、塩となっています。
タバコが入っていますので、1975年以前の品であると判断出来ます。
袋のサイズは15×9.5×2cm。
スプーン(⑥)は透明の袋に入った白色半透明のプラスチック製です。
スプーンのサイズは長さ12cm。
画像右側にある缶はMCIを温める為のアルコール燃料ですが、MCIの付属品ではありません。
オマケで頂いたので、参考として並べときました。
缶のサイズは直径6.4cm、高さ3.4cm。 詳細はコチラ⇒『米軍の缶詰燃料』
え~・・・試食したいのは山々ですが、
確実に腹を壊すのでご勘弁ください(汗)
(B UNITなら何とか食べられそうですが・・・)
それでは今回はこのへんで

今回はベトナム戦争を代表する米軍レーション(戦闘糧食)・MCIをご紹介致します

とその前に、米軍レーション基礎知識を・・・
第二次世界大戦(以下:WWⅡ)当時の米軍レーションは以下の通り。 ※これが全てではありません
Aレーション・・・基地の食堂で出される食事(学校の給食的存在)
Bレーション・・・陣地で出される食事(現地調理もしくは基地から運搬)
Cレーション・・・戦地で兵士が携行する糧食(缶詰タイプの戦闘糧食)
Dレーション・・・非常時用の高カロリー携行糧食(飴やチョコレートなど)
Kレーション・・・小型・軽量化された携行糧食(WWⅡで最もポピュラーな戦闘糧食)
A~Dは単純にアルファベットを順番に付けただけです。
Cレーションの「C」はCOMBAT(戦闘)の略で、
戦闘糧食=Cレーションと言う情報をたまに耳にしますが、それは当然間違いです。
Kは開発者アンセル・キーズ(Ancel Keys)博士の頭文字を付けた・・・は嘘です。
本当は既に存在していた携行タイプの戦闘糧食Cレーション・Dレーションの
「C」・「D」の発音と音声学上区別のつきやすい「K」が選ばれただけ、と言うのが真相です。
WWⅡ時のCレーション(U.S. ARMY FIELD RATION C)はその後改良され、
朝鮮戦争時にはRCI(RATION, COMBAT, INDIVIDUAL)、
そしてベトナム戦争時にはMCI(MEAL COMBAT INDIVIDUAL)へと変遷していきます。
私の思い込みで嘘情報が入っているかもしれませんので、
お気付きの方は御指摘お願いします!!
七面鳥のミートローフ
制式名:MEAL, COMBAT, INDIVIDUAL Turkey Loaf B-1 UNIT
製造国:アメリカ合衆国
製造年:1975年以前
サイズ:15.2×12.1×7.9cm(外箱) ※中身のサイズは別記
ベトナム戦争を代表する米軍レーション(戦闘糧食)・MCIです。
MCIは1958年~1980年に米軍で採用されていた戦闘糧食で、
年代によりメニューは若干変わりますが、基本的には12種類あります。
一食は以下の6つのアイテムで構成されています。
①B UNIT(BREAD)・・・主食である小麦系焼き物(ビスケット、クラッカー、クッキー)の缶詰
②M UNIT(MEAT)・・・メインディッシュである肉類の缶詰 ※ツナもあり
③D UNIT(DESSERT)・・・デザート(フルーツ、ケーキ、パン)の缶詰
④SPREAD・・・B UNITに塗る塗り物(ジャム、ピーナツバター、チーズ)の缶詰 ※①に同梱の場合あり
⑤ACCESSORY PACK・・・コーヒーやトイレットペーパー、タバコなどの小物 ※タバコが無いものあり
⑥SPOON・・・プラスチック製の使い捨てスプーン
基本的には6つですが、④が②に同梱された5つ構成の物も存在します。 (今回紹介する品も5つ構成)
メニューによる違いなのか、年代による違いなのか、製造会社による違いなのかは不明です。
⑤に入っているタバコは健康上の問題から1975年以降廃止されました。
各種缶詰(B,M,D UNIT)
続いて各種缶詰のご紹介です。
主食(①)であるB UNITはB-1タイプです。
中身はクラッカー、キャンディー、ピーナツバターとなっており、塗り物(④)が同梱されています。
缶のサイズは直径7.5cm、高さ8.8cm。
肉類(②)であるM UNITはTURKEY LOAF、つまり七面鳥のミートローフです。
ミートローフとはアメリカの家庭料理で、オーブンで焼いたハンバーグみたいなものです。
缶のサイズは直径7.5cm、高さ5.5cm。
デザート(③)であるD UNITはPEARS、つまり洋ナシです。
缶のサイズは直径7.5cm、高さ5cm。
その他の付属品
アクセサリーパック(⑤)の中身は、
タバコ、マッチ、ガム、トイレットペーパー、インスタントコーヒー、粉ミルク、砂糖、塩となっています。
タバコが入っていますので、1975年以前の品であると判断出来ます。
袋のサイズは15×9.5×2cm。
スプーン(⑥)は透明の袋に入った白色半透明のプラスチック製です。
スプーンのサイズは長さ12cm。
画像右側にある缶はMCIを温める為のアルコール燃料ですが、MCIの付属品ではありません。
オマケで頂いたので、参考として並べときました。
缶のサイズは直径6.4cm、高さ3.4cm。 詳細はコチラ⇒『米軍の缶詰燃料』
え~・・・試食したいのは山々ですが、
確実に腹を壊すのでご勘弁ください(汗)
(B UNITなら何とか食べられそうですが・・・)
それでは今回はこのへんで

Posted by パイル二等兵 at 17:06│Comments(10)
│料理・戦闘糧食
この記事へのコメント
PEARSの膨らんだ缶を、M17ガスマスクして
開けた事あります。
缶切りの爪が缶に突き刺さった瞬間
ブシューって(笑)
あっ WEAPON OIL 75年製
家の修理用に現役で使ってますよ。
黄色の文字に細心の注意を払いながら(笑)
開けた事あります。
缶切りの爪が缶に突き刺さった瞬間
ブシューって(笑)
あっ WEAPON OIL 75年製
家の修理用に現役で使ってますよ。
黄色の文字に細心の注意を払いながら(笑)
Posted by DSA167 at 2013年10月23日 23:52
レーションも奥が深いですよね~確かに味とか気になりますが、米軍の物は味的に不評な物が多く、しかも古い物だと、まずい上に腹を壊したじゃぁ話になりませんもんねwメタルギアソリット3?でもたしか敵に腐ったレーション食わせるシュチュエーションがあったようなw私もむちゃくちゃ食べたいのをグットこらえて年越し用にとってありますよw海人隊員様からの贈り物wさて前回ネタでウェポンオイルの小分けの件ですが、調べてみましたところ、小分けというニュアンスは誤解しやすかった表現だったようです。性格にはそれまで使われていた武器のメンテナンス等は工兵や、決められた担当兵もしくは部署が管理メンテナンスをおもに行っていて、フィールドでのそういった部分は曖昧だったようです。それがM16導入以降トラブルの発生が頻繁に出て対策として、今まできちんとは行っていなかった?メンテナンスも含む管理を格分隊へ支持したという様な感じだそうです。具体的にはM16をC中隊へ200丁物資として送ったら、それらをメンテナンスできるOILやブラシなども対応数セットで送ったという具合みたいです。それまでは、担当者へまとめてわたしていたのをウェポンごとにセットにしたって具合だったようです。ボトルは写真に合ったボトルを使用したようです。このコロからウェポンではなくウェポンシステム(武器・メンテキット・アクセサリーなど)のシステム化が進んで行ったようです。非常に曖昧な断片情報しか集まらず申し訳なかったですが私の憶測と集めた情報から、上記のような感じに運用され方が変わって行ったようです。「包帯や衣料キットは衛生兵へまとめてわたしていた→軽度の負傷に兵士個人が対応できるよう包帯や簡易的な衣料キットレスキューエイトなどを個人へも支給を始めた」みたいなかんじですかねwその他もろもろ、ミリねたは尽きませんが、その辺もふくめて年越し時はマッタりしたいですねw美味しい物関連あれこれ検討中です。
Posted by combatfox at 2013年10月24日 12:11
こんばんは!
なんと言うべきか、ビンテージものですね。
食べてみたいような、でも。。。みたいな。
このレーション、実際にフィールドで食していた方々の、当時の感想も聞い手みたいものです。
なんと言うべきか、ビンテージものですね。
食べてみたいような、でも。。。みたいな。
このレーション、実際にフィールドで食していた方々の、当時の感想も聞い手みたいものです。
Posted by armyseals
at 2013年10月31日 02:15

◎DSA167どの こんばんは∠( ̄∧ ̄)
返事が遅くなり、大変申し訳ございませんでした(汗)
M17ガスマスク装着で、缶オープンとはツウですね~(笑)
汁が含まれたものは、発酵が進んでダメですね・・・
かく言う当方のPEARSは缶が腐食して小穴が開き、中身がカラカラに乾燥してます。
ドライフルーツ状態を通り越して炭化しているようです(汗)
WEAPON OILは現役ですか!? 40年近く経っても劣化してないんですね~!!
プラスチックに印字は危険ですね・・・
80年代のヨードチンキのボトルを軽く拭いただけでツルっと印字が消えた時には、
かなりのショックを受けました(泣)
返事が遅くなり、大変申し訳ございませんでした(汗)
M17ガスマスク装着で、缶オープンとはツウですね~(笑)
汁が含まれたものは、発酵が進んでダメですね・・・
かく言う当方のPEARSは缶が腐食して小穴が開き、中身がカラカラに乾燥してます。
ドライフルーツ状態を通り越して炭化しているようです(汗)
WEAPON OILは現役ですか!? 40年近く経っても劣化してないんですね~!!
プラスチックに印字は危険ですね・・・
80年代のヨードチンキのボトルを軽く拭いただけでツルっと印字が消えた時には、
かなりのショックを受けました(泣)
Posted by パイル二等兵 at 2013年11月01日 18:49
◎combatfoxどの こんばんは∠( ̄∧ ̄)
返事が遅くなり、大変申し訳ございませんでした(汗)
現在のMREですら不味いと評されていますから、MCIの不味さは想像できますね。
(いや、想像以上に不味いかも・・・)
当方も年越し用にレーションを温存しておりますので、皆で楽しみましょう(笑)
M16以降はメンテナンスキットも基本的には全員に支給されたと言うことなんですね。
返事が遅くなり、大変申し訳ございませんでした(汗)
現在のMREですら不味いと評されていますから、MCIの不味さは想像できますね。
(いや、想像以上に不味いかも・・・)
当方も年越し用にレーションを温存しておりますので、皆で楽しみましょう(笑)
M16以降はメンテナンスキットも基本的には全員に支給されたと言うことなんですね。
Posted by パイル二等兵 at 2013年11月01日 18:54
◎armysealsどの こんばんは∠( ̄∧ ̄)
食料品のビンテージ物が価値あるものなのか不明ですが、
私個人は心惹かれます(笑)
缶のレーションは1980年まで製造されていたので、
1990年位までは喫食可能レベルな物が放出されており、
40~50歳以上の世代の方は食べた経験があるそうです。
乾燥食材が入っているB UNITは何となく今でも食べられそうな気が・・・
食料品のビンテージ物が価値あるものなのか不明ですが、
私個人は心惹かれます(笑)
缶のレーションは1980年まで製造されていたので、
1990年位までは喫食可能レベルな物が放出されており、
40~50歳以上の世代の方は食べた経験があるそうです。
乾燥食材が入っているB UNITは何となく今でも食べられそうな気が・・・
Posted by パイル二等兵 at 2013年11月01日 19:00
お久し振りです
Cレーション懐かしいですねぇ。
正に「食べた経験がある」世代です(笑
遥か昔、中学生か高校生の頃に食いましたよ。
洋梨は缶の匂いが中身に移っちゃって、やたら鉄臭かったです。
他のメニューは忘れてしまいましたが、不味かったことだけは覚えています(笑
Cレーション懐かしいですねぇ。
正に「食べた経験がある」世代です(笑
遥か昔、中学生か高校生の頃に食いましたよ。
洋梨は缶の匂いが中身に移っちゃって、やたら鉄臭かったです。
他のメニューは忘れてしまいましたが、不味かったことだけは覚えています(笑
Posted by Dancinghorse
at 2013年11月22日 23:21

◎ Dancinghorseどの こんにちは∠( ̄∧ ̄)
返事が遅くなって、申し訳ございません(汗)
Cレーション実食経験アリですか!? う、羨ましい・・・
洋梨などの液体を含むものは無理でしょうが、
Bユニットは多少の腹痛を我慢すれば今でも食べられる気がします。
近々私もCレーションデビューしようかな(笑)
新鮮でも不味いのに、40年以上経ってたら想像を超える不味さでしょうね(汗)
返事が遅くなって、申し訳ございません(汗)
Cレーション実食経験アリですか!? う、羨ましい・・・
洋梨などの液体を含むものは無理でしょうが、
Bユニットは多少の腹痛を我慢すれば今でも食べられる気がします。
近々私もCレーションデビューしようかな(笑)
新鮮でも不味いのに、40年以上経ってたら想像を超える不味さでしょうね(汗)
Posted by パイル二等兵 at 2013年12月01日 13:28
はじめまして。
お忙しいところ失礼いたします。
貴ブログのレーションのお写真を、このたび刊行いたします食文化論の拙著に使いたいと思いまして書き込みをさせていただきました。ご検討よろしくお願いいたします。
お手すきのときに、ご検討のご結論をメールアドレスn_watanabe_bc660_japan@yahoo.co.jpないしはnozowata-713@docomo.ne.jpまでご連絡くだされば幸いに思います。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
お忙しいところ失礼いたします。
貴ブログのレーションのお写真を、このたび刊行いたします食文化論の拙著に使いたいと思いまして書き込みをさせていただきました。ご検討よろしくお願いいたします。
お手すきのときに、ご検討のご結論をメールアドレスn_watanabe_bc660_japan@yahoo.co.jpないしはnozowata-713@docomo.ne.jpまでご連絡くだされば幸いに思います。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
Posted by 渡辺望 at 2019年12月10日 17:24
◎渡辺望殿 こんばんは!
ご記入のアドレスに返事いたしました!
ご記入のアドレスに返事いたしました!
Posted by パイル二等兵
at 2019年12月13日 22:44
