ナチュログ管理画面 アウトドア アウトドア 九州・沖縄 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報

2013年01月18日

M1908 HAVERSACK

初回投稿:2012年9月15日
更新日時:2013年4月27日
更新内容:「ハーバーサック」を「ハバーサック」に変更


こんばんは、パイル二等兵ですニコニコ

今回は米軍の背嚢(ハバーサック)をご紹介致しますピンクの星

※以前紹介した「M1904ハバーサック」と説明が重複していますが、ご容赦下さい


M1908ハバーサック
M1908 HAVERSACK
     制式名:M1908HAVERSACK
     製造国:アメリカ合衆国
     製造年:1908~19014年 ※推定
     サイズ:36×31cm ※画像の平置きの状態
     カラー:カーキ
     材質:コットン

1908年頃に米軍制式採用となったハーバーサックです。
1910年頃に次期ハバーサックが採用されるので、製造はその頃までかと思いきや、
何故か1914年頃まで続きます。

1885年頃に米軍制式採用となったM1885ハバーサックの後継(M1904)の後継とも
考えられるので、「M1885ハバーサック・後期型」(「M1885HAVERSACK・3nd」)
と呼んでも良いかもしれません。

HAVERSACK」とは、「Havercake」と言うオーツ麦製のパンを運搬するための雑嚢で、
米軍では南北戦争(1861~1865年)の頃から
兵士が糧食や食器を携帯する目的で使用されました。

制式採用された1908年頃の戦争と言えばフィリピンとの間で起きた
米比戦争(1899~1913年)ですが、この戦争で標準装備されていたかどうかは不明です。

第一次世界大戦(1914~1918年)では州兵を中心に一部の部隊(恐らく後方部隊)で
旧装備ながら使用されていたようです。
(この時代は新装備であるM1910ハバーサックが標準装備)

第一次世界大戦以降はハバーサックに「USマーク」のみを
スタンプ(ステンシル)するのが一般的ですが、
米比戦争の頃までは「USマーク(or州名)」に加え、
「兵科」「大隊」「中隊」「個人番号」もスタンプするのが一般的だったようです。

当方所有の物のスタンプ文字を解読すると、
「PAマーク」⇒ペンシルバニア州軍(州兵)
「交差した大砲」⇒砲兵
「A」⇒A中隊
「119」⇒兵士番号(or備品番号)119番

まとめますと、
ペンシルバニア州軍砲兵大隊A中隊所属の119番の兵士のバッグ」と言うことになります。
(「119」を備品番号だとすると、「中隊所有の119番目のバッグ」)



M1908 HAVERSACK

M1908 HAVERSACK
一般的な蓋付きの雑嚢です。 蓋は金具ベルトを通すことで閉じる構造となっています。

背面には2か所ナスカンが付いており、
マガジンベルトピストルベルトに連結(腰から下げる形)することが出来ます。
ショルダーストラップを使用すれば、単独でショルダーバッグとして使用可能)
※画像のマガジンベルトとショルダーストラップはM1908ハバーサックとは時代が合ってません



M1908 HAVERSACK
メイン収納部の内側には両端に細長いポケットが付いています。 (何用なのかは不明)
蓋にはサブ的に収納部があり、
蓋を開閉した際に中の物が落ちないよう革紐フラップで閉じることが出来ます。

勝手な憶測ですが、
メイン収納部に支給された糧食(パンやベーコン等)を入れ、
サブ収納部にメスキットパン(食器兼フライパン)とユテンシルセット(フォーク等)を
入れたのではないでしょうか?
※画像のメスキットパンとユテンシルセットはM1908ハバーサックと時代が合っていません

前身に当たるM1904ハバーサックでは、
蓋のサブ収納部内にユテンシル用(と思われる)ポケットが付いていましたが、
今回のM1908ハバーサックには付いていません。
なので画像のようなユテンシル用の革製鞘(?)を使用していたのかもしれません。
※画像の革製鞘(製造年不明)はM1908ハバーサックと時代が合っていない可能性があります

この時代の糧食は簡易包装の為、多くのハバーサックに酷い汚れやシミが付いています。
私が所有している物は奇跡的に汚れが少ない状態ですが、
糧食を入れるメイン収納部の下にうっすらとシミが着いています。

ちなみにアメリカ本国では比較的安く出回っているので、
海外オークションを利用すれば状態の良い物が安値で入手出来るかもしれません。
(英語が苦手な私には無理な方法ですが・・・)


それでは今回はこのへんでニコッ




このブログの人気記事
100均で買ったソロキャン道具
100均で買ったソロキャン道具

俺は目指す、ソロキャンパーを!
俺は目指す、ソロキャンパーを!

今持ってるソロキャン道具
今持ってるソロキャン道具

100均アルコールバーナー五徳を考察
100均アルコールバーナー五徳を考察

古いナイフ買った
古いナイフ買った

同じカテゴリー(バッグ・リュック)の記事画像
使いづらいあのバッグに日の目を
米兵の雑嚢
M-1944/45パック後編
M-1944/45パック中編
M-1944/45パック前編
珍色ダッフルバッグ
同じカテゴリー(バッグ・リュック)の記事
 使いづらいあのバッグに日の目を (2017-05-01 00:45)
 米兵の雑嚢 (2017-03-27 02:00)
 M-1944/45パック後編 (2014-05-17 16:31)
 M-1944/45パック中編 (2014-05-11 16:41)
 M-1944/45パック前編 (2014-05-10 23:43)
 珍色ダッフルバッグ (2013-02-04 16:30)

この記事へのコメント
初めましていつもどこ辺りでキャンプしてますか? (−−)/===卍
Posted by (−−)/===卍 at 2013年01月18日 23:01
今回ご紹介のサックは非常にコンディションがよさそうですね~wって言うか状態が非常によいサック自体最近は見ませんからね~wパン・ベーコン・ミスキットなど入れるというのも的外れではないと思います。サイズ的にもちょうどよさそうですし、サックの運用状況や時代背景など、考えればやはり、支給された食料を入れたと言うのが自然ですねw
Posted by combatfox at 2013年01月19日 18:19
◎(−−)/===卍どの 初めまして∠( ̄∧ ̄)

基本的な活動範囲は福岡県北部ですね〜
今の所、アウトドア活動の8割くらいが
直方オートキャンプ場となっております!
Posted by パイル二等兵 at 2013年01月19日 21:38
◎combatfoxどの こんばんは∠( ̄∧ ̄)

前に紹介したM1904に比べると、格段のコンディションの良さです♪
その分、価格もそれなりでした(汗)

泥汚れと言うよりは、明らかに収納物の汁感が漂っているので、
糧食汚れと判断して間違いなさそうですね〜

この時代の装備品は資料が少なくて、困りものです・・・
逆にそこが面白い点でもありますが(笑)
Posted by パイル二等兵 at 2013年01月19日 21:45
おはようございます。
私は主に60年代の軍用品を収集しているのですが、ハーバーザック中々いいですね。

こう言う歴史的なアイテムの保存方法とかはどうされていますか?

ちなみに私の1番古いアイテムは、1918年のキャンティーンですが、部屋に転がっています( i _ i )

是非ともパイル二等兵さんの保存の仕方を教えて下さい。

収集家はお金が掛かって困っています(T . T)
Posted by サムギョプサル at 2013年01月20日 08:25
もう少ししたら古賀市に住む予定です(−−)/===卍 自分はサバイバルに興味があります(ノ-o-)ノ┫知り合いの方にアフガニスタンでムジャヒディンと一緒に旧ソ連軍と戦った人がいてその方の影響でサバイバルに興味が湧くようになりました(ノ-o-)ノ┫シェルターハーフテントは雨の時は地面は水びたしになるのですか?
Posted by (−−)/===卍 at 2013年01月20日 23:24
◎サムギョプサルどの こんばんは∠( ̄∧ ̄)

私も収集の基本は60年代です。
その60年代装備の元を辿って行く内に、
第一次大戦まで手を出してしまった次第です(笑)
まァ今回のハーバーサックは60年代装備と直接の関係はないですけど。

1918年製のキャンティーンが転がってるなんて、素敵な部屋ですね〜♪
私も無造作に装備品を飾りたいのですが、
飾る程の部屋ではないので・・・

私の保存方法は、衣装ケースに収納して乾燥剤入れてるくらいですかね。
(ウール素材には当然防虫剤)
大物は壁に掛けて、ホコリが被らないようにガバーをしてます。

基本的には年がら年中、部屋を加湿することなく
乾燥させてますね〜
自分の喉よりも、コットン装備にカビが生える方が心配なので(笑)

確かにお金は掛かってしまいますね(汗)
しかし倉庫の奥底で朽ち果てて行く装備品を救いだし、
後世へ伝える役目だと自負しております(- ω -)ゞ
・・・単なる散財の言い訳っぽいですが(笑)
Posted by パイル二等兵 at 2013年01月22日 03:38
◎(−−)/===卍どの こんばんは∠( ̄∧ ̄)

古賀ですか〜!!
それは是非ともご一緒にサバイバルしましょう!!

何だか凄い知り合いがいますね(*_*;
ご一緒した際は、お話をお聞きしたいです!!
実戦でのサバイバル経験は、一生味わえないでしょうから・・・

シェルターハーフは設営後に本来ならば、
雨がテント内に入らないよう周りに溝を掘ります。
(お城を取り囲む堀みたいな)

しかしキャンプ場では地面を掘れないので出来ません(汗)
なので大雨にやられれば水浸しですね(泣)
Posted by パイル二等兵 at 2013年01月22日 03:55
ふたたびこんにちは~昔は探せばわりと見つかった品も最近ではめっきりその数が減りましたね~、コットン製品は丈夫な反面、適切に管理しないと腐食しますからね~お互いコレクションや実用装備共に維持管理って木を使いますよね~
Posted by combatfox at 2013年01月22日 16:54
お疲れ様です。

コレクションを次世代に受け渡す為の必須アイテムは、乾燥剤 防虫剤 カバーですね‼

焚き火を囲み酒を飲みながら自慢のミリタリーアイテムを握りしめ、厳しい訓練を受けたいですね。
Posted by サムギョプサル at 2013年01月22日 17:55
◎combatfox どの こんにちは∠( ̄∧ ̄)

安価に手に入っていた中古装備が、
時代の流れでビンテージ物になったりしますからねェ(汗)
いずれLC系の装備品もビンテージの仲間入りして、高値がつく時代がくるのかな・・・?

コットンの最大の敵は湿気とそれに伴うカビですね。
よっぽど過酷な環境下で長期保存しない限り大丈夫とは思いますが、
大事にするに越したことはないですね!
Posted by パイル二等兵 at 2013年01月23日 11:38
◎サムギョプサルどの こんにちは∠( ̄∧ ̄)

「乾燥剤 防虫剤 カバー」が、私にとっての三種の神器ですかね(笑)
もともと丈夫な軍用品なので、
大事に扱えば何世代にも渡って受け継がれるでしょう!!

軍装品について語り合いながら酒を酌み交わすのは、最高の時間ですね♪
第一回軍装品語り合い大会のテーマは「M1956装備」で!!
Posted by パイル二等兵 at 2013年01月23日 12:19
今晩は

M1956装備…

かなり厳しい訓練になりそうですね

楽しみにしています。
Posted by サムギョプサル at 2013年01月23日 21:10
◎サムギョプサルどの こんばんは∠( ̄∧ ̄)

ここ最近レアなものばかりに目がいき、初心を忘れかけてました・・・
当然初心と言うのはベトナム戦争時のアイテムであり、
当時はM1956からM1967までの基本装備を血眼になって集めてました。

なのでここはM1956系の装備について、もう一度心を燃やしてみようかと・・・
その為には、同志との熱い語り合いが一番です!!

そう言えばM1956装備(いわゆる初期型)で
入手してないアイテムがあるんですよねェ(汗)
Posted by パイル二等兵 at 2013年01月24日 00:38
再びこんばんは、ハイエナです。

100年以上前のアイテムとは思えないほどの
保存状態ですね。

革製の鞘は初めて見ました。
すごく雰囲気があってイイですね。
Posted by ハイエナ at 2013年01月25日 21:18
◎ハイエナどの こんにちは∠( ̄∧ ̄)

これはなかなかのコンディションだと思います。
それなりに高い金額でしたが(汗) 
とは言え、この年代の物にしては安かったかも・・・

革製の鞘は存在だけは知っていたのですが、
長年手に入らず、ここ最近入手できました♪

この時代の装備品は国内サイトでは情報が見つからず、
もっぱら海外サイトに頼っているのですが、
私の訳が間違えていて、ここに書いてあることに誤りがあるかもしれません(汗)
Posted by パイル二等兵 at 2013年02月01日 12:00
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
M1908 HAVERSACK
    コメント(16)