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2011年04月25日

車載用救急箱(1950年代)・前編

こんばんは、パイル二等兵ですニコニコ

以前少しだけ登場した救急箱を、本腰を入れてご紹介致します!!
   ※長くなるので前編・後編に分けさせて頂きました


車載用救急箱
車載用救急箱(1950年代)・前編
     制式名:FIRST AID KIT, GENERAL PURPOSE
     製造国:アメリカ合衆国
     製造年:1957年頃

制式名を訳すと「一般用救急箱」ですかね?

収納品の多さから、個人で携帯する物ではないと思います。
ジープ等の車載用救急箱でしょうか? (私はそう思い込んでますテヘッ



付属説明書
車載用救急箱(1950年代)・前編

ではこの付属説明書の書かれている順に収納品を見て行きたいと思いますピンクの星



①アンモニアのアンプル
車載用救急箱(1950年代)・前編
車載用救急箱(1950年代)・前編
     制式名:Ammonia Inhalant Solution, Aromatic Ampuls
     製造国:アメリカ合衆国(MEDICAL SUPPLY COMPANY 製)
     サイズ:10×5.5×1.5cm(10本入り)

制式名を訳すと「アンモニア吸入溶剤の芳香アンプル」ですかね?

アンモニアのアンプルを折り、アンモニア臭で気絶している人を起こす為のモノのようです。
10本入りですが、9本しか入ってません・・・誰かに使ったのでしょうか?

ちなみにこの状態では全くアンモニア臭はしません。



②ワセリン ③消毒液   ※これらは入ってません



④圧縮包帯(2×2インチ)
車載用救急箱(1950年代)・前編
     制式名:BANDAGE, GAUZE COMPRESS Camouflaged 2×2 Inches
     製造国:アメリカ合衆国(G. ALTMAN CO. 製)
     サイズ:10.5×6×2cm(4枚入り)

制式名を訳すと「偽装された2×2インチ(約5×5cm)の圧縮包帯」ですかね?

恐らくですが、患部に当てるガーゼのサイズが2×2インチの包帯なのだと思います。

Sterile」とありますので無菌状態、
Dyed Dressing」とありますので偽装用にカーキもしくはODに染められた包帯なのでしょう。



⑤圧縮包帯(4×4インチ) 
車載用救急箱(1950年代)・前編
車載用救急箱(1950年代)・前編
     制式名:BANDAGE, GAUZE COMPRESS CAMOUFLAGED, 4 by 4 INCHES
     製造国:アメリカ合衆国(A. E. HALPERIN CO., Inc. 製)
     サイズ:10.5×6×2cm

制式名を訳すと「偽装された4×4インチ(10×10cm)の圧縮包帯」ですかね?

④の圧縮包帯の4×4インチバージョンでしょう。



⑥圧縮包帯(4インチ×6ヤード)
車載用救急箱(1950年代)・前編
車載用救急箱(1950年代)・前編
     制式名:BANDAGE, GAUZE COMPRESS CAMOUFLAGE 4"×6 YARDS
     製造国:アメリカ合衆国(THE SEAMLESS RUBBER CO. 製)
     サイズ:10.5×5.5×1.5cm

制式名を訳すと「偽装された4インチ×6ヤード(幅10cm、長さ5.5m)の圧縮包帯」ですかね?

箱の中には蝋引きの紙で包まれた包帯が入っています。
コレは上記④&⑤の圧縮包帯とは違い、我々が良く知っている普通の包帯のようです。



⑦三角巾
車載用救急箱(1950年代)・前編
     制式名:BANDAGE, MUSLIN, 37 BY 37 BY 52 INCHES
     製造国:アメリカ合衆国(LILY WHITE SALES CO., INC. 製)
     サイズ:10×5.5×2cm

制式名を訳すと「37×37×52インチのモスリン(平織りした薄地の綿織物)包帯」ですかね?

中には恐らくOD色の三角巾(94×94×132cm)と、留め具の安全ピンが入っていると思います。
ビニールパック入りの三角巾は見慣れていますが、紙パック入りは初めて見ましたキラキラ



⑧絆創膏
車載用救急箱(1950年代)・前編
車載用救急箱(1950年代)・前編
     制式名:BANDAGE, ABSORBENT, ADHESIVE
     製造国:アメリカ合衆国(Johnson & Johnson 製)
     サイズ:10×5.5×1.5cm(18枚入り)

制式名を訳すと「接着剤付き吸収包帯」ですかね?

中を見れば一目瞭然、絆創膏だと分かります。

他のアイテムが聞き慣れない製造会社なのに対し、この絆創膏は日本でも有名な
Johnson & Johnson」社製の「BAND-AID(バンドエイド)」ですねテヘッ

恐らく外箱だけが軍用で、中身は市販品をそのまま入れているのだと思います。



⑨収納ケース
車載用救急箱(1950年代)・前編
     制式名:CASE, NO.1, EMPTY
     製造国:アメリカ合衆国
     サイズ:24×13×8.5cm
     カラー:OD(白にリペイント)
     材質:金属(アルミ? 鉄?)   

制式名を訳すと「NO.1 空の容器」ですかね?

要するに収納ケースのことです。
本来はOD色ですが、白にリペインとされてます・・・ちょっと残念タラ~

付属説明書には「Chest, Medical Instrument and Supply Set, Rigid」と書かれており、
初めは「胸部を固定する供給医療器具」と訳してましたが
再検討した結果「医療器具と供給品を入れる堅い容器」と判明・・・

単なるケースの事を小難しく書き過ぎです怒



⑩眼帯   ※これは入ってません



⑪止血帯&ハサミ
車載用救急箱(1950年代)・前編
車載用救急箱(1950年代)・前編
     制式名:TOURNIQUET- SCISSORS- FORCEPS SET
     製造国:アメリカ合衆国(Fraass Surgical Mfg. Co., Inc. 製)
     サイズ:10.5×5.5×3cm

制式名を訳すと「止血帯とハサミのセット」ですかね?

中にはゴムの止血帯と、それを切る為のハサミが入っています。



⑫安全ピン   ※これは入ってません


以上12点が付属説明書に書かれていた収納品です。

4点入っていませんでしたが、その代わりに兵士の個人的な品が入っていますピンクの星
それらは次回ご紹介致しますので、暫しお待ちを!!


それでは今回はこのへんでニコッ




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Posted by パイル二等兵 at 18:39│Comments(14)医療・衛生
この記事へのコメント
こんばんは!

いやあ、このキット格好良いですねえ

各アイテムの箱のシンプルさがまた良いです

あと、はさみが結構立派に見えます

昔の物はちゃんとしてますね
Posted by tbreaktbreak at 2011年04月25日 21:28
こんばんは、ハイエナです。

アンモニアのアンプルは以前私がブログで
紹介した物と同じみたいですね。
気絶している人を起こすほど強烈らしいので、
間違えて割らない様に注意してください。

ビニールパック入りの三角巾は私も愛用していますが、
紙箱入りは珍しいです。

この絆創膏は市販品みたいですね。
LC-2のファーストエイドキットに入っていた絆創膏は
軍用だからなのか、市販品より耐水性が強く
関節部分に貼っても剥がれにくいので愛用しています。

このころの止血帯はゴム製なんですね。
最近軍用品店で見かける止血帯とは全然違います。
ちなみに、止血帯は使用法を間違えると危険なので
シマハイエナ小隊では装備していません。
緊急時はBDUのベルトで代用します。
Posted by ハイエナ at 2011年04月25日 21:46
おはようございます

「クサい」と言われると嗅ぎたくなるタイプです(笑)
防水加工から発せられるニオイとどちらが勝つのか気になります。
Posted by pada at 2011年04月26日 04:43
◎tbreakさん おはようございます!

最近の物はビニールパックがほとんどで趣が無いですが、
この時代の紙パックはビンテージ感満載で気に入ってます♪

ケースもプラ製よりも、金属製の方が(重いですが・・・)雰囲気満点です!
オリジナルのペイントならもっと良かったんですけどね~(汗)

ハサミは持ち手の一部にサビが見られますが、概ね美品です!
Posted by パイル二等兵 at 2011年04月26日 08:19
◎ハイエナさん おはようございます!

アンモニアは1970年代まではほぼ同じ形態です。
その後のマイナーチェンジを繰り返して、
ハイエナさん所有のタイプになったんでしょうね~
アンプル自体はガラスですかね? 確認する術はありませんが・・・

装備品を買う際、いつもついでに三角巾と包帯を買ってました。
結局今まで使うことなく溜まってます(笑)
絆創膏も使ったこと無いんですよね~
ハイエナさんと違ってコレクションメインの軟弱者で・・・
実用品はほとんど安物&100均です(笑)

止血帯って確か80年代くらいまでコットン製で、
それ以降はナイロン製でしたっけ?
高価では無さそうなので、コットン製の物は入手しようかと思ってます。
コレクション用としてですけどね(汗)
Posted by パイル二等兵 at 2011年04月26日 08:39
◎padaさん おはようございます!

私は臭い恐怖症でして・・・
どんなに素晴らしい品でも防水加工の臭いがあると入手しません(汗)
(古い物特有のニオイは平気ですけどね)

強さで言えばアンモニア臭ですかね?
持続力で言えば断然防水加工の臭いです!
Posted by パイル二等兵 at 2011年04月26日 08:45
収納ケースの材質:金属(アルミ? 鉄?)とありますが、当然のこと磁石が着く着かないで判断かとは思いますが、柔らかければアルミかと、見た目固そうに見えますので、ジュラルミンぽいような気がしますね。   
Posted by 物好き物好き at 2011年04月26日 15:30
 うわー!!これはすごいですねー!!アンモニアまであるとは!!かなり貴重な品ではないでしょうか??ケースだけなら見つかりそうですが、中身入りはそうもいかないのではないでしょうか?すごいコレクションですねー!!
Posted by イッシー at 2011年04月27日 13:00
◎物好きさん こんにちは!

おお~!言われてみれば磁石で判別できますね~(汗)
・・・とココで問題が!! 磁石が無い(大汗)

本日中に何とか磁石を入手して、判別させます!!
Posted by パイル二等兵 at 2011年04月27日 13:48
◎イッシーさん こんにちは!

たぶん貴重だと思います♪

60年代以降の物は、中身入りでも根気と資金があれば入手可能ですが
50年代の物はあまり中身入りを見かけませんね~

最近は基本装備も揃ってないのに、
マニアックなアイテムばかりに触手が伸びてます(笑)
Posted by パイル二等兵 at 2011年04月27日 13:52
これもかなり渋い、救急箱ですね^^

中はどんな香りがしますか?(笑)
Posted by bigayu3834 at 2011年04月28日 23:52
◎bigayu3834さん こんにちは!

渋さで言えば、やはり50年代以前のものが良いですね~♪

中の香りは次回の後編で明らかになります!
とある物から強烈なニオイが発せられておりまして・・・
Posted by パイル二等兵 at 2011年04月29日 13:42
かっこいい救急箱ですねw以前チョロット言ってたものですね!まだまだ未熟な知識でありますが、私の手持ち資料にも似たような救急箱が記載があったのでご紹介までに、一部情報を記載します。詳しい年代は調べていませんが、戦争の考え方や、戦場の状況の変化なども救急箱を白地に塗装する由来になっているのかも知れませんねw衛生兵や救護班は先頭兵士ではなくそれを攻撃するのは兵士としての兵指導(騎士道的な)に反する行為だと言うこともあってだと思いますが、一時期医療関係兵は白地に赤十字(国によって異なる)などの腕章などで目立つように攻撃対象外で活動していたらしいです。兵士は兵服(軍服や正装など)を着ていたので区別する装束や腕章などつけ目立つようにしていたとの事です、医療具もしかりです。しかし戦争の概念に対する変化や、戦場の変化によって敵兵は全て攻撃対象としたり、兵士以外も巻き込むことが増えたりで色々な事柄が変化してきているようです。ベトナム戦争もその大きな変換期で敵兵は必ずしも軍服を着ておらず、いわゆるゲリラも出てきましたし、アメリカは正式に宣戦布告という形ではなく、内政干渉で軍事顧問派遣と言う形での参入だったようですので、米兵は戦争捕虜とみなされなかったりなどなど、そんな中ナム戦時も衛生兵が目立つ腕章などつけようものなら狙い撃ちにされることが多かった為、(師団章や階級章も)目立たない色調に変更されていったようです。初期のころは目立つ色調があったらしいです。しかし基本てき考えは根強く軍(特に陸軍)に残っていて前線以外をうろつくジープなどに車載していた救急箱などは白地に赤十字マークを使っていることが多かったように見受けられます。もちろん払い下げ時に識別のため、塗装する場合もありますが、上記した内情で仕様変更や基本概念の変更もあったようです。そう考えると複雑怪奇ですwちなみに最近は大規模戦闘行為そのものを戦争と言いがちですが、米軍がイラクで○○ラディン討伐とか対テロリスト戦は戦争とは違うと区分されています。「国VS国、宗教VS宗教、軍VS軍簡単に言うと(宗教で言う戦士や非正規軍などの兵士も含む全ての兵士)→兵士対兵士で宣戦布告して始める戦闘(データ戦や戦闘行為以外の戦略的争いなども含む)が戦争らしいです。長文ですみません(^-^;考え方や状況が変化してきて、昔の概念では定義付けや区分できなくなっている現状があるようです。深く考えると抜け出せない闇に引き込まれちゃいます。私みたいな・・・(笑
Posted by combatfox at 2011年04月29日 19:27
◎combatfoxさん こんにちは!

ジュネーブ条約(だったかな?)に加盟しているのかいないのか、
と言うのが基本なんですかね?

ベトコンや中東ゲリラは当然ジュネーブ条約を守る必要がないですから、
衛生兵でも平気で攻撃しちゃう・・・

WWⅡではドイツ・アメリカ双方とも赤十字を前面に押し出して
衛生兵であることをアピールしてますが、
ベトナム戦争以降は一般兵士と変わらない格好ですもんね~

本当に最近は戦争の形式が複雑です。
昔ながらの宣戦布告で始める戦争は激減してますが、
テロ・紛争・内戦などは未だに世界の各地で頻繁に起きてますし・・・

軍用品の平和利用を日々考える私としては、悲しい時代です(泣)
Posted by パイル二等兵 at 2011年04月30日 15:11
 
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