キャンティーン(水筒)後編

パイル二等兵

2010年05月29日 20:00

初回投稿:2010年5月29日
更新日時:2013年6月21日
更新内容:所々微妙に編集



こんにちは、パイル二等兵です

今回もキャンティーン(水筒)です・・・しかも実用不向きなビンテージ品です

※当ブログではベトナム戦争以前の品をビンテージ品と勝手に定義させて頂きます




ビンテージの良い点をあえて挙げますと、
歴史的遺産に直接触れられる
希少価値がある物を持つことで、満足感・優越感を得られる


・・・くらいですかねェ? 
正直、ビンテージの良さは言葉では言い表せません!! とにかく惹かれるんです
(理解して頂けない方々にとっては単なる汚い中古としか思えないでしょうが)

では年代順にいくつか紹介致します


キャンティーンセット(WWⅡ)

第二次世界大戦(WWⅡ)頃のキャンティーンセットです。

小ぶりながらも堂々とした出で立ちは、まさに王者の風格!!
恐れ多くて使えません

M-1910」「M-1942」「M-1943」などの制式番号で呼ばれています。


ステンレスキャンティーン

ステンレス製の水筒本体です。
ステンレスキャンティーンもしくはM-1910キャンティーンM-1943キャンティーン
などと呼ばれています。。

1945年製なのでギリギリWWⅡ時のものでしょうか?
この時代には、ステンレス製以外にもアルミ製ホーロー製ベイクライト製があります。
(もしかしたら、ステンレス製のものは「M1942」と呼ぶのかもしれません・・・)

映画『プライベート・ライアン』でトムハンクス演じるミラー大尉がこのタイプで水を飲んでますね。
アンティークな雰囲気が漂い、個人的にはプラスチック製より金属製の方が好みです

・・・でもコレ、サビで穴が開いちゃってますね・・・使用不能です
(ジャンク品で500円だったかな?)

【2013年6月15日追記】
制式名称は「ステンレスキャンティーン」です。
便宜上「M-1910キャンティーン後期型」と呼んでも良いかもしれません。
M-1942」はホーロー引きキャンティーンの制式番号でした。



M-1943キャンティーンカバー

コットン製でカーキ色の水筒カバーです。 M-1943キャンティーンカバーと呼ばれています。
1945年製なのでギリギリWWⅡ時のものでしょうか?

やはりカバーも、ナイロン製よりコットン製の方が好みです
ボタンがこのタイプだけ違います。(このボタンの制式名称は何ていうんですかねェ?)

カーキ色以外にOD(オリーブドラブ)色のタイプもあります。

裏にはベルトやバッグに装着する為のダブルフックワイヤーと呼ばれる金具が付いてます。
WWⅡ時の米軍装備は基本的にこのダブルフックワイヤー式です。

現用装備もダブルフックワイヤーに対応しているので、
現代の兵士がWWⅡ時の装備を着ける事も可能です (勿論誰も着けませんが・・・)


【2011年12月28日追記】
このタイプのボタンの名称は「Lift-the-dot(リフトザドット)」でした。


【2013年6月15日追記】
制式名称は「M-1910キャンティーンカバー」かもしれません。
M-1943」は通称、もしくはODタイプの呼び名かも知れません。
便宜上「M-1910キャンティーンカバー後期型」と呼んでも良いかもしれません。



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キャンティーンセット(ベトナム戦争前期)

ベトナム戦争前期キャンティーンセットです。
ベトナム戦争映画で、このタイプを使用しているシーンは(あまり)無いと思います。

大御所のオーラを辺りにまき散らし、使うのを躊躇させます

M-1956初期型」「M-1956前期型
もしくは単に「M1956」と言う制式番号で呼ばれています。



ステンレスキャンティーン

WWⅡ時と同じステンレス製M-1910キャンティーンです。
(くどいようですが、ステンレス製は「M-1942」と呼ぶかもしれません・・・)
ベトナム戦争初期は、WWⅡ~朝鮮戦争時の古い装備が現役で活躍しています。

キャップと本体の連結が鎖なところが無骨でカッコいいです

1944年製なので先ほどの物より古いですが、表面上サビも無く使用できそうです。
しかし内部がサビている可能性を否定できないので、使用不向きです

【2013年6月15日追記】
制式名称は「ステンレスキャンティーン」です。
便宜上「M-1910キャンティーン後期型」と呼んでも良いかもしれません。
M-1942」はホーロー引きキャンティーンの制式番号でした。




M1956キャンティーンカバー

コットン製OD(オリーブドラブ)色の水筒カバーです。
M-1956キャンティーンカバー・初期型(もしくは前期型)や、単にM-1956キャンティーンカバーなどと呼ばれています。

このタイプ以降、完全にOD色のみになります。

裏には現用装備と同じ、スライドキーパーが付いています。

1961年から後期型に推移して行くのですが、
コチラは1961年製なのでギリギリ初期型として生産されたようです。



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キャンティーンセット(ベトナム戦争中期~後期)

ベトナム戦争中期~後期キャンティーンセット・2タイプです。

左は「M1956(後期型)」もしくは「M1961」、
右は「M1967」と言う制式番号で呼ばれています。
ベトナム戦争映画では、必ず左のタイプが登場します。逆に右は登場しません。

ジャングル戦を戦い抜いた兵(つわもの)たちなので、失礼の無いように使用したいですね



プラキャンティーン

プラスチック製の水筒本体です。
プラキャンティーンもしくは単にキャンティーンなどと呼ばれています。

1967年製ですので、いわゆるナム戦ロットの品です。
ベトナム戦争以降の戦争映画ではよく登場します。
映画『プラトーン』で、チャーリー・シーン演じるクリスがこのタイプで水を飲んでますね。

右画像・下段にある現行品(1980年代以降)に比べると、色が明るいです。
   ●ナム戦ロット・・・緑が強い
   ●現行品・・・ブラウン系

金属製と違いサビの心配も無く、よく洗えば使えそうです。
周りに差を着けたいのなら、現行品ではなくナム戦ロットを・・・と言いたい所ですが、
この時代のプラスチックには鉛が含まれているらしいです
未確認情報ですが、一応使用不可です

【2013年6月15日追記】
古いプラスチック製品には添加物として鉛化合物が使われている可能性があるそうです。




M-1961&M-1967キャンティーンカバー

【左画像・上段】
コットン製でOD色のキャンティーンカバーです。
M-1956キャンティーンカバー・後期型
もしくはM-1961キャンティーンカバー(通称)などと呼ばれています。

M-1956キャンティーンカバー初期型との違いは、
縁の補強コットンからナイロンに変わっただけだと思います。
ベトナム戦争真っ只中の1967年製です。


【左画像・下段】
ナイロン製OD色のキャンティーンカバーです。
M-1967キャンティーンカバー初期型と呼ばれています。

初期型はボタンがプラスチックですが、強度の問題から後期型では金属になっています。

このタイプから、浄水剤を入れるポケットが付きました。
材質はコットンからナイロンに変わり、上のM-1961タイプよりかなり若い印象を受けます。
1969年製なので、実際には2歳しか差がないんですけどね。


※解説文の中には間違いが含まれている恐れがありますので参考程度に・・・

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以上で紹介は終わりなのですが、
こうやって見るとビンテージな水筒本体はどれも使えないですね・・・

水筒本体は無視して、キャンティーンカバーだけでもお好みの物をチョイスして下さい。

あなたが選んだそのカバーは、
きっとあなたに歴史の風を感じさせてくれるはずです・・・


それでは今回はこのへんで


【今回紹介したアイテムのおおよその価格】 ※2010年5月現在の安値を表示しています
  ●M-1910キャンティーン・・・3000円前後
  ●M-1943キャンティーンカバー・・・2000~5000円くらい
  ●M-1956キャンティーンカバー・前期型・・・2000円~3000円くらい
  ●ナム戦ロットのプラキャンティーン・・・1500円前後
  ●M-1956キャンティーンカバー・後期型・・・1000円~1500円くらい
  ●M-1967キャンティーンカバー・・・1000円~1500円くらい
※今回はビンテージ品なので価格は大幅に違う場合がございます



エバニュー(EVERNEW) GI水筒1.1L

金属製キャンティーンの代用になりそうです。
水筒本体だけって扱ってないんですかね?


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