年越し露営(2013→2014)前編

パイル二等兵

2014年01月18日 23:37

こんばんは、パイル二等兵です

今回は2013年12月31日~2014年1月1日に決行致しました、
第3回年越し露営についてご報告させて頂きます

準備についての報告はコチラ⇒『年越し露営(2013→2014)準備編
前夜祭についての報告はコチラ⇒『年越し露営(2013→2014)前夜祭


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【露営作戦概要】

作戦名:第3回年越し露営
コンセプト:米軍装備冬期露営を実行し、新年をすがすがしく迎える
露営地:直方オートキャンプ場Cafe Marines専用サイト(12~15番)
露営日時:2013年12月31日正午~2014年1月1日正午
参加隊員:パイル二等兵combatfox軍曹シェフ伍長しょー少尉



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【露営作戦開始】

2013年12月31日正午
我々アメリカ海兵隊野戦喫茶分隊(通称:Cafe Marines)の3名は
予定通り露営地である直方オートキャンプ場へと到着した。

そこには既にアメリカ陸軍特殊部隊から軍事顧問として派遣されたcombatfox軍曹の姿が・・・
彼は1日早く露営地に入り、現地の視察と安全確保を我々の為に行っていてくれてたのだ。

「こんな過酷な露営を俺達よりも1泊多くするなんて、
タフガイにもほどがあるぜ・・・」

年越し露営経験者であるシェフ伍長は、そう言いたげな目でcombatfox軍曹を見つめていた・・・



天気予報によるとクリスマス寒波は去り、降水確率も30%、例年になく穏やかな年越し露営を予感させた・・・

しかし油断は禁物・・・何故なら前日、同じ降水確率だったにも関わらず小雨が降っていたからだ。

どんよりと重たい雲がのしかかる露営地を見渡す我々4人・・・
「今年も一筋縄ではいきそうにないな」誰かがポツリとつぶやいた・・・気がした。


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【参加メンバー紹介】


※左からパイル二等兵、combatfox軍曹、シェフ伍長、しょー少尉


 パイル二等兵アメリカ合衆国海兵隊所属)

カフェでアルバイトをしていた経験を買われ、海兵隊入隊後すぐにCafe Marinesに配属される。
朝鮮戦争ベトナム戦争と2つの戦いを経験した古参の海兵隊員であるにも関わらず、
未だに二等兵と言う最も低い階級に留まっている。

彼は衛生兵に憧れており、何度も衛生科への転属希望を出しているが、
ご存知の通り海兵隊衛生科は無い・・・
     ※海兵隊で衛生兵の役割を担っている「コアマン」は海軍所属の兵士
そんな馬鹿げた行動が昇進の機会を潰しているとの噂がある。
現在はCafe Marines隊長として美味しいコーヒーの淹れ方を隊員に教授している。

ちなみに『Gomer Pyle, U.S.M.C.(マイペース二等兵)』の初代パイル二等兵(本名:ゴーマー・パイル)、
そして『フルメタルジャケット』の二代目パイル二等兵(本名:レナード・ローレンス)の意思を継ぎ、
三代目パイル二等兵(本名:非公開)としてダメ海兵隊員を見事にこなしている。

年越し露営は今年で3回目の参加。
この日の防寒装備は朝鮮戦争後期~ベトナム戦争中期まで使用されていた
M-1951(通称:M-51フィールドジャケット&フィールドパンツ


 combatfox軍曹アメリカ合衆国陸軍出身)

ベトナム戦争直前に特殊部隊資格課程を終了し、陸軍特殊部隊に配属される。
(何故かそれ以前の彼の経歴は不明・・)

ベトナム戦争ではMACV-SOG南ベトナム軍事支援米軍司令部-研究・偵察グループ)に勤務。
CIDG民間不正規戦グループ)隊員と特殊部隊隊員の混成部隊である、
通称「ロードランナー」の一員として、長距離偵察パトロール、越境作戦などに従事。
(この時の経験が、彼のサバイバル技術の基礎となっている)

ベトナム戦争後、後身の指導に当たるよう要請を受けるが、それを辞退し軍を去る・・・
退役後は田舎の農村で晴耕雨読の生活を送っているらしい。

たびたび軍から困難な任務非正規な任務を打診されるのだが、
現在にところ、軍の記録に彼がそれらの任務に従事した記録は見つかっていない・・・
ただし今回の年越し露営等の訓練には軍からの要請を受け、正式に参加している。

彼は正確に言うと「元軍曹」だが、年越し露営の時のみ軍籍復帰する為、当ブログでは「軍曹」と表記する。

年越し露営は今年で3回目の参加。
この日の防寒装備はベトナム戦争後期から使用されていた
M-1965(通称:M-65フィールドジャケット&フィールドパンツ3rdタイプランボーカスタム


 シェフ伍長アメリカ合衆国海兵隊所属)

ソーシエ(ソース作り専門のシェフ)を目指しており、料理学校への入学資金を稼ぐ為に海軍へ入隊する。
海軍では艦内の料理係になるが、
上等な霜降り肉を大鍋でグツグツ煮ると言う海軍の調理法に幻滅し早期除隊を希望。
海兵隊への入隊を条件に海軍の早期除隊を認められる。

海兵隊ではソーシエを目指していると言う話を聞いたパイル二等兵からCafe Marinesに誘わる。
現在はCafe Marines副隊長として美味しいコーヒーの淹れ方を訓練している。

ちなみに『地獄の黙示録』の初代シェフ(階級不明、本名:ジェイ・ニックス)の意思を継ぎ、
二代目シェフ伍長(本名:非公開)としていい加減で臆病な兵士を見事にこなしている。

年越し露営は今年で2回目の参加。
この日の防寒装備はベトナム戦争中期から使用されていた
M-1965(通称:M-65フィールドジャケット&フィールドパンツ2ndタイプ


 しょー少尉アメリカ合衆国海兵隊所属)

裕福な家庭で何不自由無く育ち、地元の有名大学大学院に通う。
貧困層の若者だけが徴兵される理不尽な世の中に疑問を抱き、大学院を休学して海兵隊に志願する。
そんな彼を貧困層出身の海兵隊員たちは「Crusade(十字軍)」と皮肉を込めて呼んでいた。

士官候補生学校卒業後、自ら海兵隊で最も過酷なCafe Marinesに身を置く。
裕福な家庭」「大学院生」「士官」と言うエリート身分から、
他の隊員たちはボンボンのおぼっちゃま扱いしている。

現在は少尉でありながらCafe Marines見習い隊員としてコーヒーの基礎を学んでいる。

年越し露営は今年が初参加
この日の防寒装備はM-1965(通称:M-65フィールドジャケット3C(3カラー)タイプに、
ウッドランド迷彩BDU(バトルドレスユニフォーム)パンツ


※【参加メンバー紹介】は当ブログでの設定であり、本人とは関係ありません


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【露営準備】

前回の年越し露営で学んだ教訓・・・それは
「寝床の確保は露営地到着後すぐに行え」

暗く寒い中、酔っぱらった状態でのテント設営は一筋縄ではいかないのだ。

我々は挨拶もそこそこに、準備へと取り掛かる・・・



貧困層出身者であるパイル二等兵combatfox軍曹シェフ伍長の3人は、
軍から支給されたシェルターハーフテント(以下:シェルターハーフ)をあくせく設営する・・・
(そもそもシェルターハーフは2人で設営するもので、単独での設営には慣れとコツが必要)

そんな我々をよそ目にエリートぼんぼん将校しょー少尉は、
民間高級個人用山岳テントを余裕しゃくしゃくで設営し始める・・・

シェルターハーフには床が無いので、各々自分で調達したシート(私は安物ブルーシート)を敷く。
しかしシェフ伍長はそれを調達する金すら持っていなかったらしく、
小さなバスタオルをちょこんと敷いているだけだった・・・


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【コーヒーブレイク】

無事、各々が寝床を確保。
いったんcombatfox軍曹が前日に設営していた仮ベースキャンプに腰を下ろすことに・・・



combatfox軍曹持参の薪ストーブで、かじかんだ手を温めながらコーヒーで一息入れる・・・
こんな寒い時期には何よりのご馳走だ。

ここで改めて、我々Cafe Marinescombatfox軍曹が挨拶を交わす。

初対面のしょー少尉combatfox軍曹・・・
「実戦経験のない新人将校に、過酷な年越し露営なんて出来るのか?
暖房の効いた豪邸で、ガキ使でも観てた方がいいんじゃないか?」

combatfox軍曹はそう言いたげな目でしょー少尉を見つめていた・・・


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【ベースキャンプ設営】

コーヒーを飲みながらの挨拶を済ませた我々4人が次に取り掛かからねばならないことは、
年越しを迎える為の本格的なベースキャンプ作りだ。

あらゆることを想定し、本ベースキャンプは我々4人の寝床の真ん前にすることが決定した。

combatfox軍曹が前日に設営していた仮ベースキャンプを手早くバラし、
本ベースキャンプ予定地へ資材の移動を開始する・・・



まずはベースキャンプの中心となる薪ストーブを据え、その周りに各々がテーブルイスを配置していく。

しょー少尉が持参した
民間高級野外用テーブル民間高級野外用チェアー民間高級野外用ラックを見たシェフ伍長が、
「あの将校様はファミリーキャンプと勘違いしてるんじゃないですかね?」
と私にボヤきたそうな顔をしていた。

一通り個人用品を配置し終えた頃、ポツリポツリとテーブルに雨粒が落ち始める・・・

「今年の年越し露営も、やっぱり雨の洗礼か・・・」
私とcombatfox軍曹は心の中でそうつぶやき、お互い苦笑いをするのであった。

雲の流れを読んだcombatfox軍曹が暫く小雨の心配が続くと判断、
当初タープの予定はなかったが、急きょ張ることとした。

いつものポンチョタープだと薪ストーブの熱に弱い為、シェルターハーフ簡易タープとしたのだが、
その構造上熱が篭りやすく暖かい空間になることを後に知ることとなる。


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【ポーク&ビーンズ】

ベースキャンプの構築が完了し一段落つくと、我々が空腹であることに気づく・・・

初日の昼食担当は私、パイル二等兵だ。
早速飢えたオオカミ共を黙らせる為に調理へと取り掛かる。



今回私が選んだメニューは、アメリカ料理の定番かつ米軍配給食の元祖ポーク&ビーンズだ。

レシピは以下の通り(パイル二等兵オリジナル

①鍋でベーコンを軽く炒める。
②トマト缶と入れ、スープっぽくなる程度に水を加える。
③アヲハタのポーク&ビーンズ缶を2缶入れる。
④ケチャップ、塩コショウ、モラセスで味を整える。
⑤ウィンナーを入れ、適当に煮込んで完全。


モラセスとは、砂糖製造時に出る廃液のことで、アメリカで古くから甘味調味料として利用されてきた。
日本では「廃糖蜜」と呼ばれるが、あまり馴染みはない。 味は黒糖そのもの。

アメリカ独立戦争時ポーク&ビーンズは、モラセスのみで味付けされていたらしい。
トマトベースになるのは、南北戦争の頃から)


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【遅めの昼食】

アメリカ独立戦争時ポーク&ビーンズのお供と言えば「ファイヤーケーキ」と呼ばれる、
小麦粉に水を加えて練り、焚き火で焼いただけのものだった。

南北戦争時のそれは「ハードタック」と呼ばれる、堅パンを更に堅く焼き締めたものだった。

そして現在のそれは金の食パンと呼ばれる、
セブンイレブンのパンコーナーに5枚250円で置かれているものだった。



戦地では決して口にすることはないであろう高級食パンを、シェフ伍長薪ストーブにて丁寧に焼き上げる。
更に贅沢にもチーズをのせ、軽く炙ってトロけさせる。

チーズトーストポーク&ビーンズメスキットパンに盛り、遅め(15時現在)の昼食を取ることに・・・

パイル二等兵オリジナルレシピとは言え、
ベーコン、ウィンナー、トマト、ケチャップ、豆・・・これらを入れて煮込んで不味くなるわけが無い。
(むしろ不味くする方が困難な任務だ)

ポーク&ビーンズよりもむしろ金の食パンの美味さに一同感動しきりだった。

冷え切ってしまった状態でも美味さを失わない金の食パンには、
ソーシエを志すショフ伍長も、裕福な家庭で育ったしょー少尉も驚きを隠せないでいた。

ちなみに4人全員がメスキットパンキャンティーンカップと言う装備だった為、
私は密かに「PYLE」とステンシルを入れ、混同するのを防いだ。


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【コーヒー係シェフ伍長】

食後の楽しみと言えば1本のタバコ・・・では無く1杯のコーヒーだ。

いつもならば、Cafe Mrines隊長である私・パイル二等兵が自ら淹れるのだが、
この日は事前の話し合いでシェフ伍長コーヒーに関する全ての作業を担当すると決まっていた。



仕入れた豆を現地で挽き、ハンドドリップコーヒーを淹れるシェフ伍長・・・
しかしケトルミルcombatfox軍曹の、ドリッパーサーバーは私の道具である。
あくまでシェフ伍長担当作業のみなのだ。

この日シェフ伍長がチョイスした豆は、仕入れた店で1番高かったブルーマウンテン!!

「シェルターハーフの中に敷くシートを買う金を惜しんでまで、
最高級コーヒー豆を買うとは・・・」

私は目頭が熱くなるのを禁じ得なかった。

就寝中の地面からの冷えを我慢してでも、我々戦友に美味しいコーヒーを飲ませてあげたい・・・
その行為は米軍最高位勲章である名誉勲章(Medal of Honor)の授章基準、
「戦闘においてその義務を超えた勇敢な行為をし、
若しくは自己犠牲を示したアメリカ軍人」
に沿う行為である!!

私はCafe Mrines隊長として、第3海兵師団司令部に受勲を即刻申請した・・・

しかし年越し露営はあくまで訓練・・・「戦闘において」と言う基準にそぐわないと、即刻却下された・・・


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【スイーツタイム】

コーヒーに必要なのは砂糖でもミルクでもない・・・スイーツだ!!

スイーツの甘味をコーヒーが引き立たせ、コーヒーの苦味をスイーツがやわらげる。

「スイーツなくしてコーヒーを飲む意味無く、
コーヒーなくしてスイーツを食す意味無し」

我々Cafe Mrines信条にも、この様に両者が切っても切れない関係であることが書かれている。



この日のスイーツcombatfox軍曹の差し入れである抹茶ロールケーキと、
Cafe Mrines公認スイーツであるアルフォートだ。

ちなみにアルフォートは我々Cafe Mrinescombatfox軍曹が各々持参して来た為、
人数分以上の量となった・・・

しかしCafe Mrines元隊長・カーター一等軍曹が残した
「アルフォートと戦友はいくらあっても困らない」の言葉通り、
大量のアルフォートは我々のコーヒータイムを翌日まで充実させてくれた。

ちなみにアルフォートのチョコ部分に描かれている帆船は、第一次バーバリ戦争(1801~1805年)で
トリポリを奇襲した海兵隊員の乗船艦(海軍の3代目エンタープライズ号?)をイメージしたとかしてないとか

そんな海兵隊にゆかりがあるとかないとか言われているアルフォート抹茶ロールケーキを頬張りながら、
ブラックコーヒーを流し込む・・・まさに至福のひと時

ついつい会話に夢中になってコーヒーが冷めしまっても大丈夫!
オール金属製キャンティーンカップなら、そのまま薪ストーブの上に置いて温め直せるのだから・・・


     ~中編に続く~




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